雨の山岳道路、タイヤが水を吸ってグリップがあがると、それを確かめながらペースを上げていく。時にその限界を知りたくなって、リーンを深めていくとだいたい自分の限界と本当の限界が合っていることに驚く。「滑るかな??」と思ってアクセルをじわりと開けると、リアタイヤが外に出てステアリングがロックするまでカウンターが当たったりしてキモを冷やす。そうなると後はしめたモノ。限界内のライディングはやはり楽しいだけなのだ。あまり熱くなると熱気でシールドが曇るから、あくまでもクールに。時に横を向くとシールドの雨滴が真横に飛んでいって視界が回復する。わだちの水たまりを加速しながらナナメに横切るとハイドロプレーニングでタコメータが踊るのを知り、スロットルワークを覚える。 まして雨の日はすべての匂いが強く、森の匂い、アスファルトの匂い、エンジンの匂いが記憶という旅のアルバムにより強く残るのだ。そしてそんな時、細いタイヤの重い愛機がドライ路面のまっすぐな道でいつも苦汁をナメている軽くて太いタイヤのハイパワー車を置き去りにしていることに気が付く。ドライもウェットもグラベルも、公道という同じステージ。速い、遅いはだからオートバイでは決まらない、というのは自分のこんな想い出からの結論なのです。
勝ち負けは楽しめるか、楽しくないかだと思う。皆、楽しんで下さい。
ぢゃ、また! |